ギャンブル依存の末路 第3話「スロット・ジャグラーの虜にハマった男の末路」(後編) 

Pocket

続編となります。

前々回はこちらギャンブル依存の末路 第一話「スロット・ジャグラーの虜にハマった男の末路」(前編) 

前回はこちらギャンブル依存の末路 第2話「スロット・ジャグラーの虜にハマった男の末路」(中編)

—-スポンサーリンク—–



第3話「スロット・ジャグラーの虜にハマった男の末路」(後編)

 

大好きなおじいちゃんのお見舞いよりも、スロット・ジャグラーというギャンブルを選択した犬飼。ある意味では、大切な人とギャンブルを天秤にかけた結果、犬飼はギャンブルを選択してしまっていたのであった。

もはや犬飼は、人の心を捨てたといっても過言ではない程の「ギャンブル依存症」となっていたのであった・・・。

翌日、犬飼の姿はいつものパチンコ屋にあった。

開店10分前、犬飼はずっと負け続けていた台、123番台のGOGOジャグラーVを朝から奪取するべく並びを入れていたのであった。

犬飼「今日こそは必ず出る!あの台は誰にも渡さない!!」

そして、開店を迎えて犬飼は真っ先にジャグラーの島へと小走りで向かい、無事に狙い台である123番台に座ることに成功する。狙い台を取れたことに、ホッと安堵した犬飼は台をキープしたまま、近くの店内自販機に向かいコーヒーを購入して、再び台に戻ってきた。

缶コーヒーを開けて、それを一気に半分程飲み干してから気分を落ち着かせた犬飼。

「大丈夫。流石に今日は、今日こそは勝てる・・・はずだ。」

そう呟き、スロットを、いやギャンブルを開始した———-

———-数時間後。

犬飼の台のデータ表示器には、BB(ビック)0回・RB(レギュラー)2回・現在回転数1239G・総ゲーム数1890Gと表示されていた。

ここまでの犬飼が使った金額は・・・・
5万円を超えていた。

犬飼「何故、なぜこんなに出ないんだよ!なんで、いつもいつも俺ばかりがこんなに酷い目にあうんだよ!!」

犬飼は涙目で自分の運の無さを嘆きながらも、それでも目の前のギャンブル、スロットを打ち続けていた・・・・

別に犬飼の運が特別悪いわけではない。勝つ術も知らずにただひたすらスロットを打っていれば、誰もが遅かれ早かれ味わうことになる、ギャンブルという名の底なし沼。

その深みに足を踏み入れた犬飼にとっては、蟻地獄のようにいずれ全て飲まれていくのは目に見えていた現実である。当然、その先にあるのは、破綻という現実。

それでも犬飼は打ち続ける。

この123番台のGOGOジャグラーVというスロット台が爆発するはずと思いつつ・・・

だが、その後はボーナスが当たりはするものの、全く連チャンすることなく、一進一退を繰り返した挙句に、夜21時に持ちメダルは全て飲まれた。

本日の総投資は5万5000円。換金は出来ずに、今日も負けという現実に直面した犬飼は意気消沈していた。

心が折れた犬飼は、閉店まで残り2時間残したままながらも、静かに席を立ち退店した。半分抜け殻のような状態で駐車場に置いてある車に向かい歩いていた犬飼の前に、例の子供の姿が見えてきた。

子供「その様子だと、今回もお金は返せそうじゃないね??」

犬飼「・・・・。」

子供「しゃべる気力もないのかな?」

犬飼「・・・・。悪い、金は必ず後で返すから」

子供「言ったよね?昨日貸した10万円は今日中に返してくれないなら、その時は10年分の寿命を貰うよって。」

犬飼「ま、待て!明日は、明日こそは必ず出るはず!まだ残り4万5000円ある!これだけあれば、必ずあのジャグラーは出る!」

子供「明日じゃダメだよ。10万円は今日中じゃないとね。どうする??誰かに借りてくる??」

犬飼「うう。」

(サラ金にも、友人からは既に借りている状態で、更に5万5000円貸してくれるはずがない。だからといって親兄弟からも流石にこれ以上は借りられない。物を売っても5万5000円なんて大金は作れない。どうしたら・・・)

子供「お金を借りることも出来ないようだね。じゃ、約束通りに寿命を貰おうか?」

犬飼「た、頼む。待ってくれ、1日、1日だけでいい。明日、明日には必ず10万円作る!必ずあの台が爆発するから!」

子供「その言葉、昨日も言ったよね?でも、結果は出なくて負けたんでしょ??」

犬飼「そ、それは・・・。だ、だが明日こそは必ず出るんだよ!」

子供「ハハハハハ。ギャンブルの底なし沼にハマった人間はみんな同じようなことを言うよね??」

犬飼「な、なに?」

子供「無駄無駄。そんな考えじゃ、これからも負け続けていくだけ。と、言ってもお兄さんはもうギャンブル出来ないか?」

犬飼「な、それはどういうことだ??」

子供「簡単な話しだよ。10年分の寿命を貰う約束だけど、お兄さんの残りの寿命は後7年しか残っていないということ。」

犬飼「そ、そんな・・・」

子供「でもね、問題があるんだ。それは残り3年分の寿命分が足りないということ。だから、その分はお兄さんの家族の誰かから3年分の寿命を変わりに貰うことにするよ」

犬飼「ま、待て!それだけは止めてくれ!家族にまで迷惑はかけられないんだ。た、頼む!」

子供「なんで?」

犬飼「なんでって?当たり前じゃないか??家族は巻き込みたくない」

子供「(* ̄- ̄)ふ~ん。でも、もうとっくの前からお兄さんは家族を巻き込んでいるじゃない??」

そう言われてみれば、確かにそうだ。)

犬飼は毎月一部のサラ金業者への支払いを引きのばしていた為、犬飼の家には毎月一部のサラ金業者から支払い催促の連絡がくる。その電話を取るのは決まって犬飼の親であり、その度に親は辛い思いをしていた。また、そんな状況であっても親から「仕事に必要な道具を買うから」等と適当な理由をつけては、親から金を借りて、その金をパチスロに全て溶かしていた。

子供「確か、お兄さんのお爺さんは今入院中だよね?今日もそのお見舞いにもいかないで、お兄さんはパチスロを選択したよね?つまりは、家族とパチスロを天秤にかけて、お兄さんは今日もパチスロというギャンブルを選択したわけだ。」

犬飼「そ、それは・・・。だけど、お見舞いには後日行く予定だったんだ!」

子供「だけど、今日もパチスロを選択した。そして、明日もパチスロを選択していたはず。違う??」

犬飼「ううう。」

子供「図星みたいだね?じゃ、足りない残りの寿命3年分はお兄さんのお爺さんから貰うことにするよ。お爺さんの寿命は丁度残り3年分みたいだしね。」

犬飼「ま、待ってく・・・」

そう言いかけた刹那・・・・

眩い光が犬飼の周りを包み込む。

光が収まると、そこに犬飼の姿はなかった。

子供「ちゃ~んと10万円分の対価として、お兄さんの残り7年分の寿命とお爺さんの残り3年分の合計10年分の寿命で返してもらったよ、お兄さん。でも、分からないな~。なんで、自分の「命」はおろか、家族・友人と大切な人にまで迷惑をかけてまで、なんでそこまで全てを犠牲にしてまで”ギャンブル”にハマっていたんだろうね?僕には分からないよ。」

そして、子供は姿を消した・・・・。

自分独りだけが痛い目にあうだけでなく、犬飼は自分の周りにいるかけがえのない大切な人達にまで迷惑をかけてしまった。ギャンブルをしていなければ、ギャンブルで熱くなっていなければ、ギャンブルで目の前が見えなくなっていなければ、自分の周りの大切な人だけには迷惑をかけなかったかもしれない。

だが、自分の心さえもギャンブルという名の病魔に侵されていた犬飼にとっては、こうなること(自分の大切な人達に迷惑をかけるはめになる)は目に見えていたはずの現実であった。

※この話しは一部実話とフィクション、又は完全創作です。


にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。